【交通事故Column 38】
昨日、2月9日は、東京でも雪が降りましたね。冬の雪景色は良いものですが、交通事故が心配です。
当弁護士がご相談を受ける交通事故被害のほとんどは、追突事故などの‟巻き込まれ事故”です。
ご自身はしっかりと冬支度を済ませて運転していても、他のドライバーが必ずしもそうとは限りません。特に、積雪の少ない地域では、スリップ防止の備えが不十分な傾向にあります。
警視庁の調べによると、2月9日の早朝6時40分頃、東京ゲートブリッジで雪の影響によるスリップ事故が相次ぎ、男性1名が軽いケガを負われたそうです。
東京ゲートブリッジでの交通事故は、走行車線を運転中のトレーラーヘッドがスリップして中央分離帯に衝突。さらに、その5分後には、走行車線の乗用車がスリップして、追い越し車線のミキサー車に接触。後続車も追突してしまうといった事態に。
路面凍結や積雪があると、スリップ事故を起こしやすくなりますが、ドライバーは、どのような天候であっても、安全に走行できるよう整備しなければなりません。
夏タイヤは冷えるとゴムが硬くなって凍結した路面では滑りやすくなりますが、積雪の少ない地域では、夏タイヤのまま走行して交通事故を引き起こしているケースがよく見られます。
スリップ事故など雪道のトラブルを未然に回避するため、まだ自動車の冬支度をしていない方は、早めに済ませておきましょう。
■ スリップ事故防止
冬タイヤを装着しましょう。冬用のスタッドレスタイヤは、低温でも柔軟性を保つゴムで出来ています。装着時には、空気圧、亀裂の有無、溝の深さなどを点検しましょう。
アイスバーンの恐れがある路面を走行する際は、タイヤチェーンの装備が必要です。
■ 視界の確保
雪道では、他の走行車が跳ね上げた泥などがフロントガラスに付着し、視界が悪くなりがちです。ウォッシャー液の使用頻度が高くなるため、凍りにくいウォッシャー液を使用しましょう。
また、フロントガラスの雪を除去して視界を確保するため、ワイパーも冬用のものに取り替える必要があるでしょう。
凍結した路面でスリップすると、思わず焦って急ブレーキをかけてしまうことがあります。その急ブレーキが、追突事故や玉突き事故、歩行者との接触など、大きな事故を引き起こすことも少なくありません。周囲も十分な注意が必要です。
スリップ事故など雪道での交通事故に巻き込まれてしまったら、お早めに弁護士にご相談ください。
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